金融商品 2008 4 26

書名 ダマされない金融商品の買い方
著者 永野 良佑  マイコミ新書(毎日コミュニケーションズ)

 こんなことを書くと、驚くかもしれませんが、
昔は、経済平時でも、預金金利(定期預金)が5%以上あった時代があるのです。
 こんな時代では、資産運用なんて考える必要がなかったのです。
預金が唯一の金融商品であり、ベストな資産運用だったと言えたかもしれません。
 だから、多くの国民は、仕事に専念し、あるいは家事に専念し、
または、定年退職後の余暇活動に専念していられたのです。
 さて、現代。
預金金利はゼロに近く、給料は増えない。
2007年秋は、日用的な食料品の値上げラッシュだった。
 これでは、嫌でも資産運用を考える必要があります。
その上、政府は「貯蓄から投資へ」と言っていました。
 しかしながら、預金しか知らなかった国民に、
あるいは学校で金融教育を受けていなかった国民に、
いきなり「貯蓄から投資へ」と言われても困るでしょう。
 昨日まで社会主義、今日から資本主義。
こんな急激な変化では、変わり身の早い政治家は別として、
多くの国民は、混乱のなかで、戸惑うことになるでしょう。
 ソ連崩壊後のロシアが、そうだったのです。
一方で、政府情報に通じた一部の国民(政商)は、
混乱のなかで、大儲けすることができたと言われています。
(いつの時代も、市場における情報は完全でないのです)
 話がそれましたが、儲けそこなったどころか、
知識不足で、金融「消費者」に不利な商品を買わされることになった。
そういう不幸を避ける必要があるでしょう。
 金融教育が必要なことは、事実でしょう。
そこで、ちょうどよい金融商品の教科書があります。
それが「ダマされない金融商品の買い方」です。
 この本は、金融でいう「リスク」の説明から始まって、
株式投資、外貨預金、投資信託、ETF、REIT、オプション、社債、保険、
FXとレバレッジ、商品先物、株先物、信用取引、カバードワラント、国債と、
一通りの金融商品が解説されています。
 金融初心者が、あるいは資産運用初心者が、
まずは勉強すべき良書となっています。
同時に、ベテランであっても、知識の再確認に必要な教科書でしょう。
 ところで、この本を教科書と書いたのは、
現実の市場では、やはり「応用」があるのです。
受験でも、教科書のほかに、受験参考書が必要でしょう。
そういう参考書は、別の機会に紹介していきましょう。
 市場は、完全ではないし、情報も完全ではないのです。
不完全市場で、情報不足(知識不足)で戦うのが、現実だと思います。

MSCB 2006 5 6
 昨年(2006年当時)は、株式の大幅分割が、大きな問題になりました。
しかし、大幅分割のみ注目されて、
もうひとつの問題は、あまり注目されませんでした。
これは、マスコミの勉強不足だったかもしれません。
 おそらく、大幅分割よりも、
「株式分割プラスMSCB」の合わせ技の方が、大きな問題でした。
 同じ理屈で、
「株式併合プラスMSCB」の合わせ技も、大きな問題だったと思います。
 結局、いつも損をしているのは、
こういうテクニック(仕掛け)を知らなかった個人投資家かもしれません。
もちろん、ろくに勉強しないで株式投資を始めてしまう個人投資家も、悪いと思います。
 そうした問題が、下記の本には、書いてあります。
書名 スゴ腕証券マンが明かす
    株式市場「客ゴロシ」の新手口
出版社 洋泉社
















































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